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「中国政府の不当な政治的宣伝だ」=「聖地チベット」展にチベット関連団体が抗議書(上)
「中国政府の不当な政治的宣伝だ」=「聖地チベット」展にチベット関連団体が抗議書(上)
http://news.livedoor.com/article/detail/4289390/
【PJニュース 2009年8月8日】9月19日から東京・上野の森美術館で開催予定の「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」(主催:上野の森美術館、朝日新聞社、TBS、大広、中華文物交流協会、中国チベット文化保護発展協会)について、チベット人やその支援者らが、展示会の中止もしくは内容の修正を求める申し入れを7月9日に行った。同展がチベットの現代史と現状を全く反映しておらず、「中国政府の不当な政治的宣伝」にあたるというのが、その理由だ。
申し入れを行ったのは、「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」展に抗議する国際連盟(IAATE、代表=ソナム・ワンドゥー氏)。ソナム氏は上野の森美術館・水野政一館長宛の公開書簡で「強い遺憾の念と抗議の意」を表明し、「貴館のような文化的組織との共催で、チベットの文化遺産を世界中に巡回させることにより、中国政府は“正当で善意あるチベット支配者”としてのイメージを作り上げようとしているのです」とした。その上で、以下の点についての説明を展示に盛り込むか、あるいは展示を中止するよう求めた。
1.仏像を含む美術品の多くの出展元であり、何世紀にも渡り歴代のダライ・ラマの居城であったポタラ宮殿についての説明。
2.現在のダライ・ラマ14世が1959年の中国軍の侵攻により亡命を余儀なくされた事実や他19世紀以降のチベットの近年の歴史についての説明。
3.現在のチベットと中国の問題について。また、中国の支配下にあるチベットで現在も行われているチベット人に対する弾圧政策についての説明。
IAATEが7月27日にメディア向けに発表した声明文によると、「聖地チベット」展は2004年以降、アメリカとドイツを巡回し、各地でチベット人と支援者たちによる抗議行動が会場前で行われてきたという。
日本の広報担当者はPJニュースの取材に対して、「チベット人の気持ちを思うと、本音としては(展示を)やめてほしい。しかし強固に中止を求めるのではなく、展示内容の修正を一案として求めたい」と話した。IAATEでは7月31日付けで、主催・協賛の各団体に対しても公開質問状を送ったほか、アメリカに本部を置くNGO団体SFT(Students for a Free Tibet)を母体とするSFT Japanも、チベット人であるツェリン・ドルジェ代表名で上野の森美術館に「中国軍が東チベットに侵攻して以来のチベット人の苦難についても配慮するべき」などとする意見書を7月13日に送付した。
日本国内での「聖地チベット」展は、今年4月に九州国立博物館(福岡県太宰府市)で約2カ月間開催され、14万917人の来場者を集めた。7月11日から8月23日までは北海道立近代美術館(北海道札幌市)で開催中で、8月6日までに2万3447人が来場した。9月からの上野の森美術館での展示も、すでに7月下旬からチケットが発売されている。
同展の実行委員会を構成する株式会社大広の担当者は、PJニュースの取材に対してこう語った。
「美術館から連絡は受けていますが、当社宛の直接の抗議文はまだ届いていません(8月4日時点)。今回の展示には政治的意図はなく、これまでも当社では、美術的価値があれば展示するというスタンスで、ほかの中国関連の展示会も手がけてきました。会社としての正式な対応は、8月7日以降に会議を開いて検討する予定です」(大広の担当者)
政治的意図はないとのことだが、札幌で開催中の展示では、中華文物交流協会と中国チベット文化保護発展協会の名で「中国は、古くから統一された多民族国家」と記述した祝辞のパネルも展示されている。また展示品の写真や解説を収録した書籍『聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝』にも、同様の文章が掲載されている。【つづく】
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